事例4−5
バイクの同乗者にも過失責任が・・・
事故の概要
 加害者Aはの運転する普通乗用車(以下「A車」)は、平成6年3月6日午後8時
 15分頃、
渋滞する片側一車線の直線道路を走行中に、前方に停止中のバスを
 追い越すために対向車線に出たところ、対向車線を直進してきた酒気帯び運転
 の加害者Bの運転する自動二輪車(以下「B車」)と正面衝突した。
 この事故により、加害者Bと一緒に飲酒してB車に同乗していた被害者C(37
 歳・女性)は、頚椎捻挫、右小指腱損傷等の障害を負って、後遺症となった。
裁判所の判断
平成12年9月29日 東京地裁判決
「同乗者Cにも過失あり」
 (1)加害者A(普通乗用車の運転者)の責任
    加害者Aは、対向車線にはみ出して追い越し走行をするときは、バスの
    手前で一時停止した上、対向車線の交通状況を充分に確認し、さらに、
    A車がはみ出して追い越すことを周囲に知らせて注意を促すために右の
    方向指示器を点灯させて走行すべきであった。
    これによって対向車両の運転者は、追い越し走行をしようとしているこ
    とを早期に認識させ、衝突を未然に回避する措置を速やかとることがで
    きるからである。
    そして、
対向車線にはみ出すという通常ではない走行態様を取ろうと
    する運転者が、周囲の者、特に対向車両の運転者に対して注意喚起する
    充分な措置を講じることは極めて重要と考えられることからすると、
    加害者Aの運転態様が事故の発生の主たる要因である。

 (2)加害者B(自動二輪車の運転者)の責任
    他方、加害者Bは、
かなりの飲酒状態であるのに平然と運転することを
    決意した
だけでなく、道路に入った段階で交通渋滞とバスの停止状態を
    見れば、
バスを追い越そうとする車両があることが容易に予測できたは
    ずであるのにそのことを考えず
に、また、B車の前方に空間があるのに
    ことさら中央線寄りを走行
し、さらにはバスに近づこうとしている段階
    で
視線をそらした状態で減速又は停止することなくそのまま走行を続け
    たことが、事故の発生に相当程度寄与した。
    なお、裁判所は、
加害者Bには飲酒運転で「視線を他にそらした状態」
    で衝突した過失で加害者Aとの共同不法行為の責任を認めた。

 (3)被害者C(自動二輪車の同乗者)の責任
    被害者Cは、
     @加害者Bからの誘いがあったとはいえ、同人が
飲酒状態で運転する
      ことを熟知しながらあえてこれに同乗
したこと
     A主観的には加害者Bに注意喚起するつもりであったとはいえ、結果
      的には
加害者Bの前方に対する注意状態を妨げたことが事故を発生
      させた重要な原因
となったこと
    からすると、被害者Cにも事故によって自らに損害をもたらしたことに
    対する責任を負担させるのが公平であるとして、
被害者Cの過失相殺を
    20%と認めた。

 100%Aが悪いように見える事故ですが、飲酒と予測しな
 かった(できなかった)Bも加害者に。また同乗者の話し
 掛けにも責任を負わせていますね。
 しかし まあ・・・「助かって良かったね」とだけ
                 言っておきましょう
 


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